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監視動向 2026.10.30 監修:まさ(薬剤師・薬機法管理者) 健康食品化粧品EC

景表法の措置命令、令和8年度上半期は7件。うち3件がステマでした

消費者庁が10月30日、景品表示法に基づく法的措置件数の推移を更新しました(令和8年9月30日現在)。令和8年度に入ってからの国の措置命令は7件。中身を並べると、ステマが3件、根拠が認められなかった効果表示が2件、期限と最低価格の表示が1件ずつです。

消費者庁が10月30日、景品表示法に基づく法的措置件数の推移を更新しました。集計は令和8年9月30日現在です。

数字だけ先に

令和8年度(4月〜9月)の国の措置命令は7件でした。同じ表で、令和7年度は通年で13件、令和6年度は26件です。

課徴金納付命令、確約計画の認定、都道府県等の措置は、令和8年度の欄がいずれも0件でした。なお課徴金は、集計日の後の10月28日に注文住宅の建築請負4社へ命令が出ています(この表にはまだ入っていません)。

件数は減っています。ただ、7件の中身を並べると、健康食品・化粧品・ECの広告に近い型がはっきり残っています。

7件の内訳

いちばん多かったのはステマ

3件がステルスマーケティング告示の違反です。

健康食品で見ておきたいのは高光製薬の件です。対象は「ノビルン」と称する食品で、同社が募集に応じた第三者に商品を無償提供し、SNSへの投稿を依頼していました。問題になったのは、その投稿の画像部分を抜粋して自社サイトに載せた表示です。資料の事件概要は、自社ウェブサイトに「SNSでも大人気!」と表示していたことを挙げています。

インフルエンサーやモニターの投稿を自社サイトに転載した時点で、それは事業者の表示として扱われます(ルールブック rid604)。元の投稿にPR表記があっても、転載のときに落ちれば同じことになります。

SNOWの2件は、SNOW Japan株式会社が対価の提供を条件にXへの投稿を依頼したもので、日本国内の表示内容の決定を同社に委ねていたSnow Corporationも、表示内容の決定に関与していたとして事業者の表示をしたと認定されました。誰が表示内容の決定に関与しているかで名宛人が決まる、という整理です(rid842・rid861)。

根拠が認められなかった効果表示が2件

尿漏れ対策下着の2件は、「吸収量 200※1cc」などの表示が、200ccまでの尿なら外側に漏れ出さない効果を示すものとされました。消費者庁が合理的な根拠を示す資料を求めたところ、1社は提出したものの合理的な根拠とは認められず、もう1社は期間内に提出がありませんでした。

不実証広告規制(景表法7条2項)は、効果を表示した側が根拠を持っていることを前提にしています(rid863)。サプリや化粧品の効果表示も、同じ物差しで見られます。

期限と最低価格

ゲオストアは「スマホ/タブレット 10%UP!」とキャンペーン期限を示しながら、期限後も同じかそれより有利な割増率で受けられた件です。限定の文言ではなく、実態との差で有利誤認になりました(rid804)。

金宝堂は「家族葬 10.45万円~ (税込)」と表示していましたが、実際には僅かな場合を除き30万8000円以上の費用が必要でした。最低価格は、そこに実際に到達できるかで判断されます(rid845)。

件数より型を見る

措置命令が年13件まで減っても、ステマ・効果の根拠・価格表示という型は毎年入れ替わらずに出てきます。自社の広告がどの型に近いかは、広告チェックツールで一度確かめておくと早いです。

この記事を書いた人

Pharma-Ad Lab|医療広告・薬機法コンサルタント まさ(薬剤師)

薬剤師/薬機法管理者/景表法 第1級/YMAA・KTAA認証/コスメ薬機法管理者

健康食品・化粧品・クリニックの広告を、薬機法・景品表示法・医療広告ガイドラインの観点で審査しています。NGを指摘して終わりにせず、訴求力を保ったままの言い換えまでセットで出すのが基本方針です。